『キングダム』後の始皇帝を支える剣となった下僕の少年【ネタバレなし】
「名前は聞いたことがあるけど、どんな話なのかは知らない」
そんな漫画の代表格なのではないでしょうか。
実はこの漫画、『キングダム』という煌びやかなタイトルからは想像もつかないような、血にまみれた中国の戦乱の世を描いた作品なんです。
概要
中国の春秋戦国時代を舞台に天下の大将軍を目指す主人公の少年・信と
後の始皇帝・政が出会い、ともに成長を遂げていく物語。
作者は原泰久・週刊ヤングジャンプにて連載中。
あらすじ
史に名を残す「 天下の大将軍」という身の程をわきまえぬ大望を持つ
下僕の少年・信が、岐路に立たされるところから物語は始まる。
薄弱の王を助け凶刃の道を行くことを選んだ信は、若王・政を助けたことを
切っ掛けに乱世へと身を投じていく。
中華統一を目指し内外で奮闘する政と、幾度もの戦を経て大将軍がどういう存在であるのかを理解していく信。
二人の少年が夢をつかむまでの経緯。
キングダムの魅力
結末を知ってもなお読み進めずにはいられない
中国史に沿っているため最終的な到達点は分かっているんです。
それに加え、一巻の一ページ目から信がどうなるのかも描かれてしまっています(笑)
それなのに先が気になり読み進めてしまうのがこの漫画の凄いところ。
絵柄や過激な描写など取っ付きにくさは確かにあるんですが、一度手を伸ばしてみるとリアリティのある世界観に引き込まれ、抜け出せなくなる中毒性があります。
歴史には興味がない人間だったはずなのに、この作品の影響で三国志や戦国史の漫画にも手を出し始めた程です・・・。
分かりやすい主人公
主人公の信は戦災孤児で下僕。あるものは、幼い頃から続けて来た剣の実力くらい。
その実力も本物には全くと言っていいほど通用しません。
そこで信はどうするか?
答えはとにかく前線に出て戦います。時には仲間を失いながらも、成長を重ねていく。
分かりやすく王道の主人公なんです。
複雑な勢力図
それに対して、もう一人の主人公ともいえる政の戦場は物凄く複雑です。
そもそも中国が8分割されており、その統一を図るのですからピンとこない。
しかも王族である政には国内にも敵がいるわけです。
どうしてそれが魅力なのか?
前項で書いた通りその分かり難い勢力も、最終的には全て倒してしまうわけです。
最初に統一の話を持ち出されたときは頭の中が「?」になりますが、
一国一国と相対するうちにそのプロセスを理解し楽しめるようになっているため、更にこの漫画に引き込まれる要素となります。
戦乱の世で輝く武将たち
この漫画にはかなり多くのキャラクターが登場しますが、
中でもひと際 魅力的なのが将軍です。
ビジュアル面でも厚遇されていますが、それ以上に豪胆な性格であったり各々の武力が抜きんでていたりで印象に残ります。
もちろん敵としても凄まじい力を持っているため、将軍同士の一騎打ちシーンでは
どうなってしまうのかとドキドキハラハラすることも多々あります(笑)
そんな将軍の一例がこのお方、王騎将軍。
アニメ版でのCVは小山力也さん。個性的なキャラクターを完璧に演じこなしており、
文句なしのキャスティングです。
見た目通りの謎多き御仁ながらその実力は作中でも屈指、
漫画ではこの画像の数倍は濃ゆいです(笑)
このような将軍たちの大きな背中を見て、信は夢へと突き進んでいきます。
中国史の知識が薄い方には特にオススメ
アメトーーク!に採り上げられたりもしていて知名度は高いのですが、ネット上でしかファンを見かけない作品です。
もしも気になった方がいれば、どうぞお手にとってみてはいかがでしょうか?
僕自身がそうでしたが、細かな戦争の結果や武将の結末などは知らない方が楽しめるのかなーと思います!
他の漫画と違い調べればネタバレが転がっている部分にだけ注意が必要なので、
完結後に一気読みするのも良いかもしれませんね(笑)